鞄を作るはずでした。
初めまして。
Yue-ni-鞄 店主 YUEです。
店名のとおり、Gパンリメイク鞄を製作販売するお店をやっております。
お客様を主役にする、ちょっと面白い鞄がテーマのYue-ni-鞄。
このブログでは、Yue-ni-鞄での鞄づくりの情報を主に更新していこう!と思っていたのですが・・・
これがどう言う訳か今、鞄を全く作っておりません。
今年、4月にオープンしたYue-ni-鞄。
オープン前からコロナウイルスが話題になっていましたが、
「まあ、2,3か月程度で過ぎ去るだろう。」
と甘く見積もって、開店準備をしました。
お客様とお話ししながら鞄を作れるようにと、大きな作業台を設置。
ミシンが2台乗るように横150㎝縦90㎝の特大サイズ。パートナーと二人で製作しました。
狭いアパートで作業していた私には夢のような作業台です。
ここで、ミシンを並べて鞄を作るんだ!!
と、台が完成した時には飛んで喜んだのですが・・・・
気が付けばこの大きな作業台で、マスクを作っています。
オープンは4月6日だったのですが、その頃奈良県はなんだかんだ言っても影響が少なく、それなりに人通りもあったのですが、一週間たつと駅前もがらんとして人がまばら。すごいスピードで状況が変化していきました。
ニュースではイタリアのコロナ死亡者がどんどん増えて、東京でも感染が拡大していきました。
ここら辺でやっと
「すごい時に、オープンしてしまった・・・。」
実感が湧きました。
作業台を作るのに必死で、世界に置いて行かれていたようです。
これはもはや、鞄を作って売っている場合ではない。
外出自粛になったら、お出かけしないのに鞄なんて売れない・・。
「どうしたもんか・・・。」
開店はしたものの、感染リスクの中お店を開けておくべきか・・・
駅を利用するお客さんも減る一方。
頭を抱えて、駅前を歩いていると大人用のマスクを無理やりつけて、
アヒルの口のようになってしまっている子供を見つけました。
大人サイズのマスクをした小学生は、見た目かわいいです。
けど、これは予防になっているのだろうか?
ふと疑問に思って、子育てママさんに聞いてみると
「マスクないのよ!!困ってるの!!」
どうやら、大人用の方がまだ手に入りやすいようで、子供用はもうどこに行っても買えないとの事。
そう聞いて、もう一度よく街を観察すると、結構な子供がマスクを着けずに過ごしていました。子供は、息苦しいからしないんだと思っていたのですが、もしかするとつけたくてもマスクがないのかも・・・
「じゃあ、マスクを作ろう!」
パートナーと話し合い、鞄製作を一旦中止し、マスクを販売する事にしました。
「コロナが一日も早く収束して、笑顔でお出かけできるように。マスクがない子供たちにマスクを。」
そう言いながら、大きな作業台でマスクを製作しています。
「子供用マスクが無い!」
「洗い替えがない!」
「もうすぐマスクが無くなりそう!」
「子供にマスク作りたいけど、時間がない!」
子供用マスクでお困りの皆さま、当店でご用意しております。
5月6日以降始まる学校用にもお買い求めいただけます。
感染防止のために自粛営業で11時~13時まではありますが、店頭で販売しております。
定休日は(水)(木)です。
土日もお昼間、販売しております。
どうぞ、ご利用ください。
本当は鞄を作るために作った作業台。
こんな形でマスクを製作するとは思っていませんでしたが、日々マスクを買い求めるお客様との出会いに勇気づけられています。
様々な願い、祈りを込めて、孫や子供や家族のためにマスクを買い求められるお客様。
どうか一人も苦しい思いをしませんよう。
どの方も、無事に収束まで。
太陽の下、マスクを取って笑いあえる日を
切に願っています。